なるほど!保安情報
① 酸素、アセチレン使用時の注意
酸素、アセチレンを使用する場合は、ボンベ台車に積むか置き場に固定して使用します。 そのときに注意しなければならないことは以下の通りです。
- チェーンで二本のボンベを倒れないようにするといった、転倒防止措置をとること。
- アセチレンボンベの安全弁、バルブの安全弁、バルブのガス出口を酸素ボンベに向けないこと。
万一、アセチレンボンベが火災にあったり、溶断の火花等で着火した場合は安全弁から猛烈な勢いで火炎が噴出します。この火炎(約1,100℃)が酸素ボンベに直接当たると加熱されたボンベが爆発する危険性があります。下図のようにアセチレンを右側、酸素を左側に置くと万一火が噴いた場合でも酸素ボンベに火炎は当たりません。 あるいは、間仕切り板(遮へい板)を間に挟んでいただければより一層安全です。
③ 超低温液化ガス容器(LGC)の上手な使い方
液化酸素(-183℃)、液化窒素(-196℃)、液化アルゴン(-186℃)のLGCは、真空断熱構造になっておりますが、完全な断熱ではありません。使用量が少ない場合、或いは連休等で数日間使用しない場合、容器内の液化ガスは、外気の熱侵入によりガス化し容器内圧を上昇させます。
このままにしておくとさらに圧力が上がり、約1.8Mpaで安全弁が容器の破裂を防ぐ為に作動し、ガスが噴出します。安全弁は繰り返し作動させると、吹き止まりが悪くなりガスが止まらなくなります。夜間に作動した場合、かなり大きな音がして周囲に迷惑をかけます。又、ガスの損失にもなります。安全弁は万一の場合の危険を防止する為に作動させるものです。このようなLGCの特性をご理解頂き、安全弁を作動させないように使用してください。
次のような方法を試してみて下さい
A. 使用量が少ない場合
1. 容器に向かって左の弁(液取出弁)を閉じ、右の弁(上部充填弁)を開けてガス状で使用する。
2. 内圧が下がり過ぎて供給量が不足の場合は、昇圧弁(保圧弁)を開けて使用する。
B. 連休等で数日間使用しない場合
1. 休日数に合わせて内圧の上昇を予測し、ガス放出弁より時間をかけて内圧を下げる。(納入後日数が経過しているもの程、液温が上がっているので時間をかけて内圧を下げる。)
2. 出来るだけガスを放出したくない場合は休日前に、使用する時液取出弁を閉じ、上部充填弁を開け内圧のガスを使用することにより内圧及び液温を下げてやる。 必要圧力以下になる場合は通常の使い方にする。